生徒の知能指数は、1年生のとき80ほど、3年生で75前後、5年性なる直前は69あたり。これは、ほかの生徒と学習の差が広がっているための傾向だと指摘する。
この児童の課題と対策については、読むことの支援については読み上げソフトを導入、そして文章を書く際に内容を整理するためのツールとしてマインドアップアプリを導入した。具体的には、読み上げソフトにはマルチメディアデイジー教科書再生用ソフトウェア「AMIS」(Adaptive Multimedia Information System)を、マインドアップアプリには「M8!」を選択した。
AMISは主に家庭で活用していた。自宅にPCがないためAMISを導入したWindows8タブレットを持ち帰り、自宅で教科書を音読している。
マインドアップアプリは、毎日の日記を書く前に、書く事柄を整理するのに活用。作文を書く際にも利用している。
効果測定について作文の平均文字数と、かかった時間を計測して評価した。基準となる5年生の1学期は時間を計っていないが約63文字だったのに対して、夏休み以降は倍の文字数に増えている。これは、作文の書き方を指導した結果だであるという。
さらに、マインドアップアプリを使用したのが一番下の行だ。文字数が増えるとともに、時間も大幅に短縮している。ただし、マインドマップアプリを使用している時間は計測に入っていない。
また、先生による数々の試行錯誤も成果につながっている。読み上げソフトやマインドマップアプリは、あくまでもツールである。個々の児童生徒の適性に応じてツールを選び、工夫して活用することが効果につながる。そうした情報を指導者が共有したり議論したりするための場としても、DO-IT Schoolの成果報告会のような活動が必要だと実感した。